二段目。-再会side-

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…それにしても。 薙は一体、何処に行ってしまったのか?? 当てずっぽうで、足を向けてはみたが── 本当に、この敷地の何処かにいるのか? 勘だけを頼りに、さ迷い歩く春の庭。 少しの不安に駆られながら、俺は、更に奥へと進む。 暫く行くと、見事な瓢箪形の池が見えて来た。 借景に頂く山々と、見事に調和している。 まるで、日本画の中に入り込んだかの様だ。 空を映す鏡の様な水面。 優雅に回遊する錦鯉。 池の(ほとり)を歩けば、やがて、対岸へと渡る赤い太鼓橋が見えてくる。 その時であった。 美しい半円を成すその上に、白い着物を着た小さな人影が見えたのは── 「薙……!?」
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