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「なぁ、薙。」
「ん?」
「お前…俺のこと、どう思ってんだ?」
「──え?」
「つまり、その…お、おお男として、どう思うかって話だよ。解るだろう?」
思わず吃る俺を──薙は、不思議そうに眺めた。ぱちぱちと目を瞬くと、天に向って差し上げていた腕が、ゆっくりと下に降りてゆく。
思い掛けない質問に、キョトンと目を見張っていた薙だったが…やがて、真剣味を帯びた顔に変わり、沈黙してしまった。
それまでの和やかな空気が、 一瞬で冷えていく。
「俺、マジだから。」
「烈火…」
大きく息を吸い込んでから、 俺は、薙に向かって言った。
「お前が好きだ。」
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