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「アクィエル・ゼヌニム! あなたは二週間の謹慎とする。復学後はマリアさんと共に行動しなさい」
それだけ言って理事長先生は去っていく。
アクィエルは涙を拭き、また強気な顔を向ける。
「私を引き止めたことを後悔しないことね」
「あなたこそ、退学した方が幸せだったかもしれませんわよ」
アクィエルは何か憑き物が落ちたかのようであった。
お互いにいつものように嫌味を言い合い、彼女は帰っていった。
全く、お礼くらい言えないのかしら。
「マリア!」
ウィリアノス様は私を呼ぶ。
申し訳なさそうな顔を一瞬作るが、すぐに男前な顔に戻り、真剣な目で私を見つめる。
「マリア、お前を疑って悪かった。そんな俺だがどうしても今伝えたい。来年の学校卒業後は俺と結婚してくれ」
私は驚く。
私は首を横に振る。
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