午前3時は屋上で

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 朝から夜まで就活をし、仮眠をとってから彼のところへ行く。そんな毎日を過ごしていた。僕の人生で一番充実していた1日かもしれない。    そんなある日、ある会社から合格の電話が来た。うれしくてその時は何を話したか覚えていない。ひたすらありがとうございますしか言ってなかった気がする。今日は彼に報告しよう。ここまでこれたのは彼のおかげだ。といっても、あっちは何も覚えていないわけだが。  午前3時屋上に着く。 「どうしたんだい?こんな時間に。」 「実は今日内定が決まって、興奮して眠れなくて散歩がてらここに来たんです。」 「それはおめでとう。今夜はお祝いだね、これも何かの縁だ。俺もこんなものしか持ってないが。」  と袋から開けてないパンを僕に差し出した。 「いえ、食べ物は持ってきてるのでお気持ちだけいただきます。ありがとうございます。」  そういって僕もパンを取り出した。 この感謝の言葉はパンのことじゃない。僕にかけてくれたあの優しい言葉に対してだ。出勤日はもう少し先なのでそれまでに彼にいろいろ聞いてもらおう。 仕事が始まればさすがに毎日は来れなくなってしまうから。
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