腐竜の黒剣

3/3
前へ
/21ページ
次へ
「動かないでください。そして、武器を捨ててください」  突然入り込んできた謎の3人が、警察の決まり文句みたいな事を言ってくる。 「ひゃっ!? け、警備生徒・・・!?」  大人し目の少女が、驚いた声を上げる。 「おいおい、今度はなんなんだよ・・・」  ここで抵抗する理由は見つからないので、僕は大人しく剣を床に置いた。       「では、抵抗せずに両手を出してください」  濃い青色をした長髪の少女が、妙に太いロープの様な物を片手に持っている。 「・・・はぁ」  もう嫌な予感がする。  仕方ないので両手を前に出すと。  予感通り、青髪の少女は僕の両手首を掴んで合わせ、そのロープの様な物体を巻きつけた。  どのような仕組みなのか。  巻きつけられたロープは、勝手に僕の手首を締め、がっちりと固定された。  まぁ多分、魔法か何かだろう。  もう何度か不可思議な光景を見たから、もう理解出来る。   とはいえ・・・。    「・・・あの、なんで僕は武装した人達に囲まれて、手を拘束されてるんですか?」  魔法がある事は納得出来ても、これについては納得できない。  この魔剣を持っているせいか?  それとも、さっきのシルイという少女が、腹いせに通報でもしたのだろうか? 「拘束されている理由ですか? 国への不法侵入です」  ・・・という事らしい。     「貴方、この国の人間ではありませんね? 身元が判明するまで、我々の学園で身柄を拘束します」 「・・・まじかよ」  なんだか、更に厄介な事になってきてしまった。  
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加