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「動かないでください。そして、武器を捨ててください」
突然入り込んできた謎の3人が、警察の決まり文句みたいな事を言ってくる。
「ひゃっ!? け、警備生徒・・・!?」
大人し目の少女が、驚いた声を上げる。
「おいおい、今度はなんなんだよ・・・」
ここで抵抗する理由は見つからないので、僕は大人しく剣を床に置いた。
「では、抵抗せずに両手を出してください」
濃い青色をした長髪の少女が、妙に太いロープの様な物を片手に持っている。
「・・・はぁ」
もう嫌な予感がする。
仕方ないので両手を前に出すと。
予感通り、青髪の少女は僕の両手首を掴んで合わせ、そのロープの様な物体を巻きつけた。
どのような仕組みなのか。
巻きつけられたロープは、勝手に僕の手首を締め、がっちりと固定された。
まぁ多分、魔法か何かだろう。
もう何度か不可思議な光景を見たから、もう理解出来る。
とはいえ・・・。
「・・・あの、なんで僕は武装した人達に囲まれて、手を拘束されてるんですか?」
魔法がある事は納得出来ても、これについては納得できない。
この魔剣を持っているせいか?
それとも、さっきのシルイという少女が、腹いせに通報でもしたのだろうか?
「拘束されている理由ですか? 国への不法侵入です」
・・・という事らしい。
「貴方、この国の人間ではありませんね? 身元が判明するまで、我々の学園で身柄を拘束します」
「・・・まじかよ」
なんだか、更に厄介な事になってきてしまった。
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