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痛みとか苦しみとか、忘れるんだよね
そう、信じたくないんだけど忘れるんですよ。
ご無沙汰してました、綾瀬です。
例えば出産。酷い記憶としては残ってるけど具体的な痛みの感覚を忘れる。半ばトランスしてるから思い出せないのかもしれない。そして陣痛前に再び後悔する。
私マゾかよ、なんてツッコミながら。
そう、だからもう2度とこんな過ちは繰り返さないように、覚書として残しておこうと思います。皆さん、誰もしないと思うけど、1週間で12万字チャレンジは本当にあかん。
あかんで。(2回言う)
12月24日
エブリスタより「Mr.レインドロップ」に関する長文の選評が届いて焦る。
ほぼほぼお褒めを頂いた中「あえて言うなら……」の部分に書いてあった事柄に目から鱗が落ちまくった。
この時点で長編にする時にnextはおじゃんになることが決定したが、ま、今すぐ長編にするわけじゃないし。と、今はとりあえずnextを書き続けようと決める。
結論。読みのプロは凄い。
12月25日
サンタ狩りをしようと息巻いた娘に付き合ってしまい寝不足になる。クリスマスまでに肇ちゃんの初体験を初体験できなかったことを悔いる。
そんな中、最近構ってくれないと駄々をこねるm氏から連絡を受ける。次回作の構想などを語り合う中、唐突にスターツ出版文庫大賞に出さないのかと聞かれる。まるでレインドロップのための規約だよというヨイショ付き。
あと10日。構想もなし。
アホ鬼畜間抜けと罵倒し話を終わらそうとするが、味志お兄ちゃんなら1日1万書いて間に合わせるという私には全く無意味なアドバイスをしてくるm氏。
彼女は鼻が効く。
基本受賞した作品は全てゴミ箱行きの構想だったものをm氏が拾い上げ、シキシー書いてよ書いてよーとせっついてきたものばかり。言わずもがなレインドロップも。
一抹の、嫌な予感がよぎる。
あれよあれよという間に私の中に眠る構想を引きずり出され、後悔するくらいなら行け!という少年誌バリの熱い檄を飛ばされる。
その日の夜中には気づけば大枠のプロットを完成させていた。
引くならこの時だった。
12月26日
年末大忙しのため、睡眠を削り執筆に割くことを決める。時間は夜23時から1時、朝5時から7時まで。1日MAX4時間+隙間時間。使えるのはスマホのテキストアプリのみ。気合を入れる。
3部構成のうち1章はほぼ無印のコピペ。そしてラストだけ大幅に改変する。
そして2章。ネタは使えないが使えるものは使おうとnextから色々引きずり出しコピペ執筆コピペ執筆を繰り返す。
結果1日で6万字を超え、もしかして行けるのではないかという勘違いが頭をよぎる。
私は忘れていた。その6万字、7割はコピペだってこと。そしてコピペできる文が執筆1日目にしてもうないってこと。
12月27日
調子良く7万字を超える。情けない男を書くのは好きだ。筆も乗るし、参考に見たMステライブも楽しかった。よし、杏奈の初お披露目は幕張のアリーナだな。
なんてアホなことを考え始める。
いい感じに憑依し続けて執筆2日め。
まだそこまで疲労を感じていない。
ハイになってることにも気づいていない。
12月28日
家事中にフライパンを持って気づく。文字の打ち過ぎで右手がおかしい。指先の感覚もおかしいし、腕も痛いしなんだこれ。
4時間睡眠3日目の祟りがやってくる。
(いつも7時間睡眠)
調べることが多すぎて執筆に全く手が回らない。なぜギターのギの字も知らないのにミュージシャンにしちゃったのか、自らを呪い始める。
そしてネタを物語にする作業、ネタの隙間を埋める作業がこんなにもしんどいということを今更ながらに思い出した。
その日初めてあのシキシー大好きっ子のm氏から「文が酷い」と指摘される。読み直すと本当に酷かった。書いてるのは自分なのにその酷さにも気づかないなんて……その日は心から落ち込み幕を閉じる。
でも結局次の日の朝4時半に起きて書き始める。
もう自分がキモい。
12月29日
気分が乗らない。
とにかく眠いし眠いし、眠い。
何も出てこない。
紗良が嫌いすぎて紗良になれない。
レインドロップを書くときはいつも締め切りギリギリだし、焦りと思うように書けない憤りで私の精神はボロボロの一途をたどる。私は一体何の修行をしているのか。プロでもないのに。
面白いのか面白くないのかも分からず、まるで真っ暗な迷路に迷い込んだ気分。酒でも煽りたい。もうやめたい。そんなことを愚痴りながら筆を折るフリをしてやっぱり書いていた。
気がつけば2章が終わって9万字を超えていた。
右手がアレなのでついに左手を動員し始める。
12月30日
朝から餅つき。姉ちゃんも一発やっとけよ! という弟からのいらんご好意をいただきペッタンペッタン怒りを込めて杵を振り下ろす。
その日見た写真の私は表情が驚くほど無で引いた。やっぱり寝なきゃだめだ。まじで死ぬ。
その日は執筆を休み久しぶりに6時間寝た。
夢の中でも執筆する。起きたら無。虚しい。
でもやっぱり眠かった。
12月31日
朝寝坊して執筆できないまま再び実家へ行く。毎年決められた私のノルマ、栗きんとんを作りながら考えるのは咲良と杏奈のこと。
紅白見ながらぽちぽち怒られない程度に隠れて執筆する。欅坂46のてちの勇姿を見てマジ泣きしてしまい、親戚どもからドン引きをくらう。てちが好きなんだから仕方ないだろが。
しかし明らかに感情のコントロールもできないほど疲労してることに気づく。
そんな中午前3時ごろ、やっとこさ10万文字にたどり着く。
あぁ、もう大丈夫だ、よかった。明日から正月だし、多分昼間も書ける。間に合うぞ。
そして気づく。
1日から3日間大阪(義理実家)やないか。
1月1日
あまりめでたい気持ちになれない。
大切な3章まるまる残ってる。
移動の車で車酔いと吐き気に耐えながら執筆を続ける。もう満身創痍。
吐く。
義理実家は生活サイクルの遅い家庭なのでどうしても子どもらが寝るのが23時頃になる。
読み直しもしなきゃなんないのに。
あれ、もう睡眠時間削るしかないのかな。
1月2日
梅田行きを断固拒否し近場の公園へ。
小春日和にうたた寝して激しく頭を打つ。
子どもたちは元気。
なんで私こんな状態で風邪ひかないんだろう。すごく不思議になる。
その日の夜が明ける頃に完結させる。
内容はまぁまぁのボロボロ。
直さなきゃ、直さなきゃ……のまま本当に意識を失う。起きたら10時。義理実家にて初の失態を犯す。
1月3日
怒涛のエブへのコピペ作業が始まる。
また車内。吐き気と戦いながら170回に渡るブラウザの移動、スマホでのコピペ。ツルツル滑ってイライラする。
夕方着く頃に完成。
アホって言われると思いながらエブに一気に投稿。いいんだよもう、アホだから。滑り込みで応募もした。
参加することに意味がある。これは名言だと思う。
m氏にフジオカの借りを返してもらうべく誤字脱字発見を依頼。
久しぶりに布団でまともに寝る。
1月4日
現在に至る。
また夜中に読み直しせねば……
結論、睡眠大事。
多分ボロボロなんですけど、本棚に入れていただき感謝します。忘れず応募しました。
読み苦しいところもあると思いますが、スターツだけのエンドがありますので楽しんでいただけると嬉しいです。
今年もどうぞ、よろしくお願いしますzzz……
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