【最終章】 コードC チャーリー

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「チャーリー、ここに敵がいるのか? こんなに暗かったら、何も分かんねーぞ。エコー、そっちはどうだ?」 「何も見えないよ。頼れるのは月明りだけ……花妹鬼を探すどころか、少し離れただけで、みんなの姿も分からなくなりそう」 デルタとエコーが辺りを見渡す中、チャーリーとフォックスは近くの巨木を見つめる。すると、重く冷たい声が響いた。 「フフッ、ここはハズレよ。あなたのお姉さんは別の場所。残念ね」 空間が歪み、不敵に微笑む花妹鬼が姿を現す。 「構わないさ。先に姉さんを助け出しても、お前たちは奪い返しに来るだろう。それに、本当のことを言わず、姉さんを別の場所へ隠している可能性だって考えられる。だったら、日の出までに三人とも倒す。それなら当たりも外れも無く、順番が前後するだけだ」 「挑発に乗らず、冷静な分析と判断ができるのね。気に入ったわ。あなた、一緒に来ない? 私が綺麗な黒に染めて、あ・げ・る」 「断る! デルタ、エコー」 臨戦態勢を取っていた、デルタとエコーが飛び掛かる。それを見届けたチャーリーは、フォックスの耳元で囁いた。 「この戦いは、フォックスの『SIX』が鍵となる。能力を出し惜しみするな。全力で行くぞ」 そう言葉を残し、チャーリーも戦闘に加わる。 アルファとブラボーがいない状況では妥当な判断だろう。力を温存して勝てる相手ではない。 フォックスは距離を取り、戦いのフィールドを視界に収め、『SIX』発動条件を整える。そこで、違和感を覚えた。 「これは……」 一番の肝となる、花妹鬼の動きが掴めない。現に、デルタたちの攻撃は掠りもしていなかった。 「遅い、遅すぎる。そんなスピードで私に触れようなんて甘いわ」 しかも、まだ余力を残しているようだ。表情には余裕が見られ、遊んでいるようにも感じる。 チャーリーは光の盾で攻撃を防ぎ、エコーの下へと移動した。 「時間が必要だ。二人で何分稼げる?」 「二分……いや、三分ならいけると思う」 「十分だ、頼むぞ」 花妹鬼を目で追いつつ、隙を作らないようにしながら今度はフォックスの下へと駆け寄る。
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