神様、世界の終わりを見せてくれ

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今世紀最初の最後は、僕の中で起こった 怒ったのは、蒼月の他人だった 他人は僕を「無責任だ」と言った 無責任は僕に「無価値だ」と言った 無価値は誰かに媚を売りながら なけなしの勝ちを綻ばせた 誰が勝者で、誰が敗者かは 客観性という怪しげな視線が決めた 客観性は、主観性に劣るが 全てを駆逐している そう、誰しもが怒り 今世紀最初の最後を迎えようとしていた 21世紀、エイプリルフールに乾杯と完敗
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