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お初に御目にかかります。 私は、ボンボ・ヤー・ジュニイクと申します。 ……おや。 私ごときの者の名を覚えてくださっている方がいるのでしょうか。 ああ、きっとギルバート殿下のお側に居た時に、御目に留めていただいたのかもしれませんね。 誰だこいつ、となられた方は、ちょっとだけ本作を読み返して頂いて、わたしを見つけていただけると、わたしの話もより一層楽しんでいただけるかもしれません。 さてさて、我がジュニイク家は、魔法大国ドンデンガエシ国の建国時からずっと、王家の皆様を支える側近執事の任を頂いております。 ちなみに、我が国における『側近執事』とは、王子たちが御生れになられてから成人の儀を迎えられるご年齢になるまで、お側に仕える者のことを指します。 このボンボめも、自身の成人の儀を迎えてから現在に至るまで、三人の王子の側で仕えさせて頂いておりました。 そして今回は、毛色の違った、三人の王子の話をさせて頂こうと思います。
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