68人が本棚に入れています
本棚に追加
自由奔放で周りを困らせていたはずの殿下の行動の全ては、国の為でした。
『なあ、ボンボ。私は王になるぞ。』
『そうですか。』
『はっ。お前は、笑わないのだな。父上には鼻で笑われたぞ。』
殿下に、そう言われた時。
私は、何故笑う必要がありましょうか、と笑いました。
『笑いません。殿下ほど、この国の王に相応しい方は居ないでしょう。』
『……。』
『ただ、後腐れなさそうな女性から情報を集めるくらいなら、初めから私に命令してくだされば良かったのに。』
『私の側近執事なら、言わなくてもわかるだろう。』
『そうですね。殿下が女性好きなのは間違いないですね。』
『ああ、それは間違いないな!』
私の返しに、トルネード殿下は、珍しく声をあげて笑われました。
最初のコメントを投稿しよう!