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国王が勇者たちの名をひとりひとり呼んでパーティーの参加者たちへ今回の功績を述べていく。 勇者ユウキ、ケンタ、ミナト、シオリ、カエデ。 異世界からの転生者は。計5人。 称号やら金銭やら居住地やらを与えられた勇者たちは、全員得意げな笑みを浮かべて、歓声をあげる会場内へ手を振っていた。 いかにも派手好きな隣国の国王が好みそうな、派手な顔立ちのやつらで、全員、僕より二つくらい上の年齢らしい。 国王の話が終わると、僕ら王族を除き、立食パーティーが始まった。 僕らは仕事を再開し、挨拶に来た人と会話をしたりで、食べる暇もない。 「ギルバート様、ちょっと、失礼しますね。」 「うん。いってらっしゃい。」 少しだけ人の波が途切れたところで、スターニャは、僕たちをもてなすために付けられたトランペット国の貴族の娘に声をかけると、花を摘む、といって席を離れた。 そして、事件は起こった。
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