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吐き捨てられた嘲りの言葉に無意識に反応したのか、自分の右肩が目に入った。
明らかに不自然なくぼみ。
さっきまでこんなものなかったのに。
腕の骨が本来あるべき場所から外れている。
シマが、あたしの肩を外したんだ。
こいつ!
信じられない。
「~~っ!」
「僕ら死神はさ、人間の魂を刈り取る存在だけど直接人間を殺して刈ることはできないんだよね。でもそれって逆に言えば、死ななきゃどんなに痛めつけてもいいってことなんだよ。一瞬で死ぬよりそっちの方がよっぽど辛いのに、死神協会は馬鹿だよね」
「………」
最低だ、こいつ。
このときのあたしは話を半分も理解できていなかったと思うけど、クズだということは理解できた。
痛みで悲鳴が飛び出しそうになるのを必死に堪えながらシマを睨みつける。
すると、シマは更に笑みを深くした。
「……直接殺さなきゃいいって、意味分かる?」
「………」
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