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正午
「午前3時に着信ねぇ。なんか気味悪いな」
「そうなんだよ。そのせいかはわかんないけど、朝起きたらすごい怠くてさぁ」
後藤はここ2週間に起きた怪現象を説明した。賑やかな学食の雰囲気に削ぐわない表情が二つ、学食の隅に並んでいる。
「掛け直してみたら?」
「それがさぁ、掛け直すと『おかけになった電話番号は電波の届かない所に〜』ってなるんだよ」
「じゃあ、いっそ電話に出てみれば? 3時に掛かってくるのはわかってるんだし」
「そう思って3時まで起きてたこともあるんだけど、そういう時に限って電話こないんだよ」
それきり二人の会話は止まる。和田はう〜んと唸りながら難しい顔をしている。
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