相合傘
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傘から出て雨に濡れている部分の大きさは、思いやりだった。傘を押し付け合うあの日々は、いつの間にか傘を奪い合う日々に変わっていた。俺が濡れないためには、彼女が濡れないといけない。彼女が濡れないためには、俺が濡れないといけない。一緒に濡れるという発想がなかったせいで、お互いに濡らそうとするばかり。振り回し振り回された傘を捨てたのは昨日のこと。俺だけ濡れた最後は、ある意味で思いやりだったのかもしれない。
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