0人が本棚に入れています
本棚に追加
傘はいらない
傘なんていらない
暗い暗い空の下
神妙な雰囲気の中
冷たい地面の上
もう君の声を聞くことができない
嗚咽が聞こえる
君を慕う数々の人々
ねえどうして
問いかけても答えなんて帰ってこない
そう思ってた
ふと何かが聞こえた気がした
君の声?
ねえどうして
再び問う
心の中の質問は
ただ心の中を反響するだけで
傘はいらないんだよ
そっと手で押しのける
冷えていく身体
頬をつたう雫は雨水なんだよ
だから傘はいらない
これは雨水だから
お願い
天を仰ぐ
濡れる顔
したたる雫
これは雨粒なんだ
だから晴れないで
だから傘はいらない
最初のコメントを投稿しよう!