傘はいらない

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傘はいらない

傘なんていらない 暗い暗い空の下 神妙な雰囲気の中 冷たい地面の上 もう君の声を聞くことができない 嗚咽が聞こえる 君を慕う数々の人々 ねえどうして 問いかけても答えなんて帰ってこない そう思ってた ふと何かが聞こえた気がした 君の声? ねえどうして 再び問う 心の中の質問は ただ心の中を反響するだけで 傘はいらないんだよ そっと手で押しのける 冷えていく身体 頬をつたう雫は雨水なんだよ だから傘はいらない これは雨水だから お願い 天を仰ぐ 濡れる顔 したたる雫 これは雨粒なんだ だから晴れないで だから傘はいらない
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