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高校の昼飯は時オレにとって何かしら意味があるわけではない。 校舎の屋上は昼時だけ開放されており、結構な人数が時間を潰している。 オレも屋上で携帯の音楽プレイヤーアプリでテクノミュージック聞きながら、購買所で買ったパンを牛乳で流し込んでいる。 勉強は高校進学してから少し悟ったところがあって、勉強という記号の羅列をひとつひとつ消化していけばいいと思うようになった。 特に数学の方程式や英語の文法、化学式なんかは記憶してアウトプットする。 覚えた。確認。覚える。確認。勉強に好きも嫌いもないという感覚で取り組んでいる。 父は仕事(具体的に仕事の内容は知らない)を記号として無機的に取り組んでいる気がする。家族に対してもドライだ。オレに対しても放任放置といった感じ、その時父の目にはオレという存在が人ではなくて記号に見えているのではないかと思う。姉Aとか長男Zとか次男βとか・・・。 オレは父の家族との付き合いかた。仕事と同じくとてもドライな感じを、勉強に応用してみた。勉強という記号、授業A、授業B、授業C。遊びという記号A,B,C。目の前にいろんな記号があふれている。ベルトコンベアで運ばれてくる記号を順番に消化する。 すると好き嫌いもなくなるし、まずやるというだけ。わからなければ先生に聞くまでもない。ネットや解説動画を探せばいい。最初から拒絶するから理解へたどりつけない。友人関係も相手の懐へ飛び込むように付き合えば嫌いな人間は居なくなる。(相手がどう思うか?も重要だけど) 勉強は学生の本分とか思わないけど、オレは消化するだけだ。記号だし。 パンを食べ終えて、牛乳の残りを飲み干す。テクノの重低音のビートが響く。 昼の終わりを告げる予鈴が鳴り響く。 さぁ。記号の消化の時間だ。
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