かぐやが大人に急成長したイメージ

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 アプリの外見設定を『地球人二十歳』に設定した。  俺の視線が高くなっていく。その場にいた人々は驚いているのが見える。この三か月で地球ではお辞儀がお礼の気持ちを伝える方法だと知った。俺は深く頭を垂れる。俺はみんなに女性の言葉遣いで話しかけた。 「かぐやは大人になりました。これからは一人で生きていきます。皆様の親切は一生忘れません。今までありがとうございました。私は大人ですので、これ以降、保護者を探す必要もございません」    鈴の音のように澄み渡る女性の声だ。近くにある鏡を見て俺は自分の今の姿に見とれてしまった。もし、母星の道ですれ違ったら、振り飼えるほどの美人だ。服装は地球に来てからこんな、カラフルな服を着ている人は見たことがない。美しい服だが、丈がやけに長いのだ。床にすれてしまう。  しかし、無料アプリでは、完全には地球人に変身しきれていないのも分かる。なぜなら俺の周りが金色に輝いている。室内の全員が驚いている。それを申し訳ないと思っていると、おじいさんが最初に口を開いた。 「こんあことがあるのか、かぐや、お前の成長が早いと思っていたが、わずか三か月で大人になるとは、かぐやが赤ん坊だった時から、さぞ美人に育つと思っていたが、想像以上の美しさだよ」  地球人は、赤ちゃんの段階で、大人になった姿が想像できるのだろうか? むしろ、保護者としての願望が正解だろう。
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