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そして直ぐにアリスは目を覚ました。
「おかえり。俺のアリス。ほら、お茶にしよう。アリスの好きなスイーツを取り寄せたんだ。」
と優しく微笑むとアリスはきょとんとして少し驚いている。
「アリス、どうしたの?俺達は恋人同士だろ?ほら、お茶を飲もう。」
というと目をパチパチしながら恋人?というと嬉しそうに微笑み嬉しいというと席についてくれた。
それからダンス、お茶会、各童話のキャラクターを呼んだパーティなどいろいろ楽しく過ごした。
俺の赤い瞳のような真っ赤なルビーの入った指輪をアリスに送った。
けれど別れの時、消えたアリスのいた場所に渡した指輪が落ちていた。
アリスはまた、忘れてしまう。
思い出すきっかけをくれるかもしれない指輪だったのに物語は俺からアリスを奪ってしまう。
でも、俺たちは物語には逆らえない。
物語を壊せば俺たちは消えてしまう。
こんなに悲しくて思い通りにならないけれど俺はアリスが居る世界に生きていたい。
だから俺は今日も物語にしたがう
「アリス、また会おう。白薔薇が咲く頃に今度も殺してあげる。」
とうっとりと白薔薇が咲く木を見つめた。
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