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西陽の倦怠と屹立
午後の気だるさを、ケニー・バレルのブルーバッシュが助長していた。
勘解由小路真琴は、仙桃を噛みながら、勘解由小路にもたれかかった。
これから午後の子作りだった。流紫降達と莉里はもう幼稚園の授業も学校も終わっているが、邪魔しに来るであろうナイーブ幼児はこのあとクイズ番組の収録が決まっていた。誰も邪魔しなかった。
勘解由小路は真琴と濃厚なキスを交わして言った。
「ああ可愛い。本妻と子作りの、この誰はばからない感じ最高だな。愛人連れてるジョナサンの奴は察するに余りあるな。俺が仮に浮気したって何にもないよな?お願いそうだと言って」
「勿論、降魔さんは完全に安全です。愛人女が無残な砂に消えるだけです。降魔さんは誰にも絶対抜け出せない部屋で、赤ちゃんが出来るまで私と愛し合うだけです」
え?俺監禁されんの?するつもりもないし真琴一筋なんだけどさ。
真琴は真琴で裸体を晒しながら言った。西陽が差す寝室に、艶めかしい真琴の背中が見えた。
一瞬で、勘解由小路は全てを忘れて背中に吸い付いた。
「ん。んん。あの、降魔さん。エルネストさんに渡したのは、ああん♡仙桃ですね。ん♡エルネストさんの霊力ーー魔力ですか?その総量を考えると、強すぎませんか?ああ♡肩甲骨をペロペロされちゃうと、はん♡その気になってしまいまちゅ」
「言われてみればそうかもな。あいつは勇者というが、内在する霊力は本当にショボい奴だ。まあいいんじゃないか?回春効果が強すぎて勃起が治らなくなるくらい。いい大人だからな。それよりも、今アリスちゃんどうなっちゃってるの?もういい感じ?オス蛇ちゃん突入していいの?駄目でもいいや、オス蛇ちゃんいきまーす!」
ヘコヘコ動きながら、世界を異なろうと同じ志を抱く男のことを完全に忘却していた。
もうアリスちゃんにしか興味がなかったのだった。
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