No.03~晶と沙希と瑠衣~

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そして、夜。 「晶くん、起きれる?」 「なんとかな」 「ごめんね?」 「そう思うなら少しは手加減しろよ瑠衣さん」 「それは無理だよ」 昼間好き勝手やられた俺はなんとか夜には動けるようになっていた。 「なぁ、何で俺なんだ?俺じゃなくても、いいじゃねぇか!」 俺は思わず聞いていた。 「確かに俺にはそういう相手はいた。でも、今は違うよ……」 "今は違う。" やっぱり俺以外にもそういう相手いたんだな。 でも今は違うって。 そして食事を済ませると仕事に取りかかる。 でも、俺の頭にはさっきの瑠衣さんの言葉が離れなかった。 翌朝。 俺は、寝不足なまま学校へ向かう。 「おっす。晶」 「おう、大吾」 「寝不足だな。徹夜した?」 「ちょっと考えごとがあってな」 「好きな女のことか?」 「そんなんじゃねぇよ」 間違っちゃいないが"好きな男"のことな。 「今日からテストだな。めっちゃ憂鬱ー」 「俺もだ」 そしてテストが行われた。 一応勉強したものの、俺はさんざんだった。 「はぁー」 「晶ため息つくなよ」 「うるせー!俺は特待生なの!」 「あーそうだったな」 そう、俺は父さんたちにあまり金使って欲しくなくて、特待生として、今の学校には通っている。 「じゃあ、俺は図書室に寄って帰るから」 「わかった」 俺は瑠衣さんに言われた通り図書館で待つことに。 俺も瑠衣さんの言いつけ守るなんてって思うけどな。 「はぁ、それにしても……暇だ」 そして夕方。 瑠衣さんから連絡がきた。 遅くなるから先に帰ってろと。 連絡もう少し早くくれてもいいじゃん。 ったく。 しょうがないな。 まぁ、お詫びに俺の好きなモン作ってくれたから許してやったけどな。
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