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「もうお会いしたと聞きましたが、
こちらがフェローの柏木先生。」
「ええ。実は高校が同じで。な?」
「ああ。はい。」
「あら。そんな奇遇があるのね。」
「まぁ、医者の子供達がたくさん通っていた男子校だったので。」
「へぇ。」
開陵高校は、病院と提携し
早々から医療の勉強ができることもあり
医者、歯医者、獣医などを親にもつ生徒が集まり
その経験から必然的に医学の道に進む者が多かった。
俺の家も例外ではなく産婦人科医一家で、
両祖父は、リタイアしているが、元産婦人科医、
父は祖父から継いだ小さな「柏木産院」を
「柏木レディースクリニック」と名を変え、
それを、そこそこ大きくした開業医。
そして母親も助産師として、そのクリニックで働いている。
俺と5つ離れた妹も今看護学校で
助産師になるための勉強をしている。
櫻井先生の父親も確か大学の医学部教授だ。
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