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着替えを終え母親の隣の席に着いた彼女に、
櫻井先生は優しい声で問いた。
「君も、お母さんと同じ意見でいいのかな?」
するとずっとポーカーフェイスを保っていた彼女が、
そっと涙を流した。
「お母さん、少しえれなさんと
お話しさせてもらってもよろしいですか?」
「え?」
「このままではえれなさんの
心が傷つきますよ。」
「・・・」
「またお呼びするので、待合室でお待ちください。」
自分の意見を曲げられるのではないかとビクビクする母親を
なだめるように薫ちゃんが待合室へと案内した。
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