第2章:First Kiss

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母親が部屋の外から出たのを確認して、 櫻井先生は再び、彼女に話しかけた。 「今思ってる事なんでもいいから言ってごらん。 お母さんには言わないから。」 「・・・」 彼女は口を閉じ、 震える自分の指を眺めていた。 「そうだな。 じゃぁ、妊娠知った時、どう思った?」 「・・・」 「・・・びっくりしたのかな?」 「・・・はい。」 包み込むように彼女に喋り掛ける櫻井先生に 安堵したのか、重い口を開いた。 「・・・だけど、・・・なんだか嬉しい気持ちと ・・・お母さんに・・・怒られるっていう・・・怖い気持ちと ・・・たくさん混ざって・・・頭が痛くなって。」 「そうだよね。大変だったね。 じゃあさ、お母さんのこと一旦切り捨てて考えてみよう?」 「・・・え?」
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