第2章:First Kiss

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昼飯を食べ終え、 先ほど薫ちゃんが話していた トラヴィス・スコットの新曲をイアフォンを着け聴きながら 午後の仕事の前に仮眠室のベンチで一休みしていた。 すると、櫻井先生が入ってきた。 俺が音楽を止めイアフォンを外すと、 櫻井先生は ずっと考えていたことを口に出すように呟いた。 「難しい年齢だよな。 大人がすること、なんでも出来るのに、 決断だけは、まだ上手くできなくって。」 先ほどの少女の話だ。 「お前も進路とか迷ってたもんな。」 座る俺の肩に手を置き、俺の方を見た。 「櫻井先生は、東大医学部一直線でしたもんね。」 すると櫻井先生は、俺から離れ、自分のロッカーの前へと移動した。 「俺は、それしかレールがなかったからな・・・。」 なんだか意味深な言葉の返事に困っていると 櫻井先生は俺に振り向き問いかけた。
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