生びーえる

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 それから、数日後。デパートのある売り場に来たレドは、甘目のマスクのかっこいい男性店員から、商品説明を受けていました。  別に私は面食いではないので、かっこよかろうが、そうでなかろうが構わないのですが、昔漫画を描いた習性で、骨格だとか目鼻のバランスだとか、もろもろを観察してしまうくせがあるのです。  もちろん、じ~っと見るわけではないのですが、目に熱でもこもっていたのでしょうか、相手の男性がにっこりと笑った瞬間、私と彼の間にぬっと革ジャンを着た腕が伸びてきて、私の目の前の男性の腰を抱き、私から少し離すと、いきなりキスをしました。  えええええ~~~~~っ!? 真昼間のデパートの中ですよ!!!!!  驚く私に、革ジャンの男性は横目でチラ見してから、俺のものだというように、またその男性の腰を引き寄せ、キスをしました。  気がある女性なら悔しい!と思うのでしょうけれど、私は昔漫画を描いた習性で(言い訳くどい!)、じ~~~~~っ👀と観察です。   あっ、角度変えた。革ジャン男の身長190㎝ぐらいない?ドイツ系かな?  脚長っ!   すると、周囲に人が集まって来る気配が、足音で分かります、革ジャン男の腕の中の男性は、腕を突っ張ろうとしたり、少し唇が離れると、彼をなだめて落ち着かせようとしています。    うわ~~~っ。セクシ~~~~w  ごっつぁんです(人''▽`) すっご~い濃厚!  二人とも、ものすごく美形だし、絵になるな~。できたら写真撮りたいくらいと視線を外すのも忘れ、一部始終を観察してしまいました。  ようやく革ジャン男の手が、店員さんから離れたと思ったら、店員さん、なんか足元がふらついています。  やるな~革ジャン野郎。と内心拍手をしながら顔を見たら、勝ったというように腕を組んで私を見下ろしていました。  えっ?これってやきもちってこと?  だって、あなたたちゲイ同士なんだよね? なんで?   何があなたの闘争心に火をつけたの?とびっくり! 張り合える容姿を持ってない私としては非常に謎でした。  ああいうの目の前で見ちゃうと、ちょっと書きたくなるんですよね。  BLはファンタジーではなく、謎の感情が渦巻くミステリーとして実存するんです。ということで、生び~えるのお話でした。
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