*嫉妬

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 理人(りひと)の指の腹が張り詰めたそこを(かす)めた瞬間、私は堪らず声を上げた。 「葵咲(きさき)、可愛い……」  素直に自分の愛撫に反応した私に満足したかのように、理人がほろりと微笑んだ。  理人は、私の反応を楽しむようにこちらをじっと見つめながら、私の前に(ひざまず)く。  そうして私の太ももを片手で愛しそうに撫でながら、もう一方の手をスカートの中に差し入れてきて――。  彼の指との間にスカートがなくなっただけで、こんなにも刺激がダイレクトに伝わってくるのものなのかと……、もしそこに直に触られたらどうなってしまうのかと……。そう考えて、私は怖くなる。  思わず理人の頭をおしのけるように両手で掴むと、 「んっ」  唇を噛み締めて何とか刺激に耐えようと抵抗した。  理人はそんな私の反応を見つめながら、スカートの中に差し入れていた指を、わざと私に見せ付けながらゆっくりと舐め上げる。  そうして彼の唾液で濡れた指で、下着の(あわい)を割ると、花唇の中に埋めてきて――。 「――あ、ンッ」  理人の指が内側の壁をこする度、はしたないくらいの蜜を滴らせながら、私の身体は淫らに反応する。  理人は、私のどこを攻めればいいのか、私以上に心得ている。 「り、ひとっ、一人で……は、イヤ、ぁっ……」  このままでは私だけが絶頂を迎えさせられてしまう。  昇りゆく快感の波の中で、それは嫌だ、と。イクなら一緒がいい、と。  私はうわ言のように懇願(こんがん)した。  私のその求めに応じるように、理人(りひと)が立ち上がった。  と同時に私の中に埋められていた指が抜き取られる。  内壁をこすり上げるようなその感触に、思わず身体がびくりと跳ねた。  今まで刺激を与え続けられていた内部が彼の指を恋しがってひくつく。中がくすぶる様に熱を持ったままだ。
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