*ちゃんと私を感じて欲しい

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 そこを優しく包み込むように揉まれて、私は(こら)えきれずに声を漏らす。  彼が触れたところがどこもかしこも熱く(うず)いて……肌がほんのりと薄紅(うすくれない)に色づく。 「理人(りひと)……」  彼の名前を口にするだけで、下腹部からトロリ、と蜜があふれ出したのがわかった。  私は今、浴衣の下には何も身につけていないのに……。  浴衣のところに下着を持って来忘れていたから……。後でこっそり履けば大丈夫かな、とか……そんなことを考えてしまった自分に後悔したけれど、今更で――。  あふれ出した蜜は、きっと即座に後ろ身頃(みごろ)を濡らしてしまうだろう。  それが恥ずかしくて、思わず足をもじもじと身じろいだら、理人に気付かれてしまった。 「可愛い、葵咲(きさき)。もう、こんなに()らしてるの?」  (もも)(あわい)を割るように伸びてきた理人の指が、秘所を優しく(こす)る。 「それに、下着を身につけていないとか……最初からこうなるのを期待してた?」  気にしていたことを改めて指摘されて、私は一気に恥ずかしくなる。 「違っ、お願いっ。恥ずかしいから……言わない、でっ……?」  私から理人を求めたくせに、こんな風にはしたなく感じていることを彼に暴かれると、(たま)らなくしんどい。  何て矛盾しているんだろう、と自分でも思った。 「僕を求めてくれる葵咲も刺激的で素敵だけど、恥ずかしがってるキミも可愛らしくて大好きだよ」  でも、そんな気持ちも、理人のたった一言で、(むく)われてしまう。
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