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余りの快感に、私の浴衣は汗と、愛液でしっとりと濡れそぼっていた。
「身体、冷えてない?」
理人がそれに気付いて耳元でそう聞いてくる。
私はそれに何と答えるのが正解なのか分からなくて……戸惑いながら理人をただ見つめることしか出来なかった。
寒いか暑いかで答えれば、身体中、理人にあてられて……熱に浮かされたように熱い。でも、浴衣が濡れて冷たいのも事実で。
理人が、そんな私を見てクスッと笑うと、「葵咲の困った顔、ホント可愛い」と言いながら花弁の中心にある、敏感なところを不意に爪弾いてきた。
「ひゃぁんっ」
余りに唐突な刺激に、身体が一瞬びくんっと弓なりに跳ねる。
と同時に更にそこから蜜がトロトロとあふれ出してきた――。
理人が、その滑りを確かめるように、私の下腹部の裂け目に沿って指を数回行き来させると、人差し指が焦らすように入り口を浅く出入りする。
「んっ、あっ……」
理人の指が入り口付近を掠める程度に浸入してくるたびに、もっと深いところへの刺激を期待して身体が敏感に反応した。
でも、彼の指は本当にごくごく浅いところまでしかきてくれなくて――。
何度かそれを繰り返されるうちに、私はもどかしさに思わず彼の腕を握ってしまった。
「――葵咲、どうしたの?」
分かっているくせに、私の胸を咥える口を不意に離すと、理人が私を見つめながら涼しい顔をしてそう問うてくる。
「理人の、意地悪……っ」
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