*ちゃんと私を感じて欲しい

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 そんな私の言葉に、理人(りひと)が優しく応じてくれる。  彼に髪の毛を優しく撫でられて、唇を()むように口付けられる。  私は無意識に理人の胸に指先を(すべ)らせると、彼の厚い胸板にある小さな突起を、いつも彼がしてくれるように刺激してみた。  途端、理人が切なげに吐息を漏らしたのが分かった。同時に、私の中の理人が、ドクンッと脈打つように硬度を増したことにも――。 「っ、葵咲(きさき)、それ、反則……」  理人は、彼の胸を()でていた私の手をまとめて(から)め取ると、ベッドに縫いとめてしまった。 「キミにそんなことされたら、僕はすぐにイッてしまう」  それでは葵咲を責められなくなってしまうから……。だからお預け、と(つぶや)く理人がとても可愛くて。 「私も、理人に……色々したいの……」  ()ねたように唇を(とが)らせて抗議すると、意地悪く笑われてしまった。 「それは……また今度、ね」  そう言うと、理人は私の手を着物の帯でくるりと巻いて軽く束ねてから、 「今日は僕に、存分にキミを(いじ)めさせて?」  言いながら、私の膝裏(ひざうら)(すく)い上げて、それを肩に(かつ)ぐようにされる。 「ヤッ、理人……これ、恥ずかしぃ……」  身体をふたつに折り畳まれるようにされた私は、自分の中に理人が入っているところを間近に見てしまって、びっくりする。
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