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この伯爵邸の庭師になったのは二年前。
親方についてきていたのを
奥様に「声」掛けられた・・・
たいした“腕”もない俺を・・・
理由はすぐにわかったさ、
奥様が望んだのは別の“腕”
外務卿で洋行の多い御主人、
あの奥様では三日と待てない“閨”。
この嬢同様に朝に夕にと
“水やり”を御所望・・・
一番手の掛かる“牡丹苑”は
奥様と親方しか入らないから
俺は・・・・この温室で
“花”の望むがままに
撫でて・・・揺さぶり・・・
激しく“放水”するだけ・・・
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