花の影 1

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鏡の前には女の残したコーヒー、 それから、男のコロンの移り香。 陽が高いというのに 女は夫以外の男と乱れていた。 女は背後からすべての“木の実”を 弄り突かれるのが好きらしい。 彼女が見落とした首の真後ろに それを立証させる“赤い跡“。 それから長いスカートで 隠れてはいたけれど 五指で探検の限りをつくされた “洞窟”回りにも無数の“赤い跡”、 その数が女の戦慄き・・・ 月に1度か2度、 女はここを利用して 情事の始末をつけていく。 だれにも内緒の危ない自分・・・ 鏡に影を残しているのも 知らないで・・・
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