760人が本棚に入れています
本棚に追加
/375ページ
「もう・・・そろそろ
ねえ・・・もう・・あぁ・・・」
「時間を気にしてるのに
“ここ”が“僕”を離さない」
“僕らの鎖”を指差して
“影に隠れた淫らなクコの実”を
音を響かせ執拗に苛める。
「そんなに・・・されたらぁ
帰れ・・・なくなるぅ!」
最後の1秒までも僕らは貪る・・・
東京老舗菓子屋の娘と結婚、
銀行勤めのときの取引先。
妻は美しいけれど、
家と美貌を鼻にかけた
“潤い”の欠片もない女。
上役の言いなりに結婚なんか
するもんじゃない・・・後悔の矢先
義理の兄嫁と出張先で・・・
弾みで“こう”なった・・・
義兄の勧めで銀行を辞めて
菓子屋の専務になり、義兄の手助け。
そして・・・家族の目を盗んで
蕀のように僕らは絡まる・・・
乾かぬグロスの義姉の“下唇”に
触れたいがために
毎日・・・妻に、店に、仕えている。
最初のコメントを投稿しよう!