悪 趣 味

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悪 趣 味

よく・・・眠っている・・・ なるべく静かに 優しく女に触れる・・・ 「だめ・・・御客様が・・・」 寝言のような調子の 言葉には答えず 再び五指を身体に沿わせる。 窓から洩れる月明かりを頼りに 豊満な隆起を 静かに眺め、指で擽る・・・ 眠っているはず・・・でも 先端だけが目を覚まし 挑発するように 硬く、妖しく僕を見る・・・ “僕”の脈はドクドクと 引き返せない罪へと進む・・・ 「あ・・・ぁ・・・」 溜め息のような吐息のような 喘ぎに緊張しながらも 生温かな“湿原”に “僕”はのめり込み ついベッドを軋ませてしまう。
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