〈第2歩〉

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「へ、それって、彼女っていうんじゃないの?」 コイツのノロケ話を聞かないといかんのかっていう、呆れた思いを抱えながら放った言葉は、もしかするとちょっとキツめに聞こえたかもしれない。 そういう話は、勇実のだけで十分だっつうの。 アイツと彼くっつけたの俺だけど…アイツ、俺と付き合ってた事、忘れたんじゃねぇだろうな、なんて思ってしまう俺って…多分すごく情けない。 「いや!いや!違うっすよ、純粋にマブダチっす!」 マブダチ…今どきそんな言葉使うやついるのね。つーか、女のマブダチって。 どんなコだろ。コイツみたいに、キャンキャンうっさいのかな。 「ふーん。ま、別にいいけど」 「あざっす!早速呼び出します!」 キタガワの顔がぱあっと明るくなって、昼休憩なのをいいことに、パパッとアプリでメッセージを送った。 「これから来るそうっす!」 「はやっ」 「剣道の練習終わったとこで、ちょうどお昼を悩んでたらしいす」 「け、剣道?」 「スゴいっすよ、ホノカ。あ、そいつホノカってんですけど、剣道で大学の推薦枠取っちゃうくらい、強いんす!」 なんでそんな強そうなのとコイツが、マブダチ?よく分からん。 …
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