〈第2歩〉

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醤油4、味噌2、ギョーザ6枚。急ピッチで仕上げていく。 「はいっ、お待ちどおさまっす!」 キタガワがそれぞれに運んでいって、最後にホノカの前に、醤油とギョーザをゴトリと置いた。 人形みたいに、感情を読み取るのが難しそうな、涼しい顔のホノカ。そのホノカの顔が、ちょっとだけ動いた。 目を軽く見開いて…多分、これから食べるって事への喜びなんじゃないかと思う。 「剣道してきた後なんだって?だったらけっこう、ペコペコなんじゃないの」 俺の言葉に、ホノカは顔を上げて苦笑いをした。そしてまた、どんぶりに目線を戻して、 「いいにおい。いただきます」 小声で手を合わせた。いちいち礼儀正しい。俺もいちいち見なきゃいいんだけど、なんでかな、いち動作いち動作がキレイで、つい目で追ってしまう。 「なぁ、うまい?うまい?」 キタガワがホノカの横でやかましいから、 「ちょ…もう、北川、うるさいな。静かに最後まで食べさせてよ」 ホノカの鋭い一瞥を食らっていた。でもそんなのは全く気にしていない様子のキタガワ。 マブダチ…なのか?まぁ、見えないこともないが…どちらかといえば姉弟みたい? おちゃらけたキタガワと清々としたホノカ。 この二人を繋げたものはナニ?ちょっと、興味が沸いてきた。 …
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