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ブラッディバースデーの終息から5年後。
「藤代さん。例の容疑者の女、シロだよ。家のパソコンを調べたけど、合法でね。完全なアリバイがあった。やっぱり自殺で間違いないね」
俺は32歳、ミナギは19歳になった。すっかり引き締まって大人の顔つきになったミナギは背が伸び、俺とそう変わらない。
なにより、モデルになれるんじゃないかってくらいに綺麗になった。目を引くほどの美貌と、艶。
俺の甥っ子として職場に来るんだが、女と間違われて口説かれていた。男をそそる、独特の色気が最近の俺の悩み。
ミナギは特殊訓練を受けているので頭がよく武術にも長ける。彼が「合法」という裏の“ワザ”も使い、よく難事件を解決に導いてくれている。
証拠を見つけたり、犯人と戦闘になったりと危険な手伝い。完璧な働き。そう躾けられている。
成績が上がり収入も増え、明るく楽しい毎日だ。
ミナギは俺を全力で支えてくれる。俺は代わりに、家では家族同然に接する。他愛ない話をしながら一緒に家事をしたり、休日は出かけたり。
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