グッバイ マイ アンブレラ

活動後、アフターに行くとき、雨がしょぼしょぼ降っていたので傘さんを開けたが、他のメンバーはみな差さないようだったので、また閉じた。不必要な開閉をしてしまって申し訳ないと心の中で傘さんに謝りながら。傘さんはさらに肥大化していた。
アフター後、バス停までは雨が降っていなかった。私と傘さんは安心しながらともに歩いた。
バスの中で私は母に傘さんが壊れてしまったことをメールで報告した。

「捨てるの大変だから、学校に置いてきてくれればよかったのに。」

そう返信してきた母に私は憤りを覚えた。そんな非常識なことはしたくないし、なにより、大切な仲間である傘さんを放置してくるなんてことができるはずがない。
それから家まで雨が降ることはなかった。傘さんは傘立てへと戻っていった。