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「明日も同じ時間に来る」
そう言って氷室玲二は帰っていった。
何はともあれ、
「…疲れた」
体裁は受けなかったものの、氷室玲二が隣にいるという緊張や、いつもと違う周りの目にいつも以上に疲れた。
(さっさとシャワーを浴びて寝てしまおう…)
そう考えた僕は重い体にムチを打って浴室に向かった。
「…ひ…、…して…」
──いやだ
「…ひろ、…してる」
──もうやめて
「紘、愛してる」
───ハッ
…ゆめ
いつもみる夢…
僕はいつまでも過去に囚われてる
前に進むことも出来ずに、ずっと
(もう、終わったことのはずなのにな…)
時計を見ると、午前4時を指していた。
なんとも中途半端な時間だ。
夢のせいでもう一度眠る気もおきない。
(散歩でもしようかな)
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