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そんな事があったのか⋯
今の元気な歩くんを見ているだけでは、まさかそんなに重い記憶があるとは思えない。
それだけ理さんとの絆が深く、そしてここに来るお客さん達によって優しい記憶が癒してくれたのかな?
そうだと良いな⋯。
「親分、結界の点検終わったぜー!」
話が終わったいいタイミングでひょっこりと吉光くんと国広くんが顔を出した。
そういえば虎徹さんがお店の周りの結界の見回りを頼んでたんだっけ。
「状態はどうだった?」
理さんがそう聞きながら、お疲れ様の猫用ミルクを2匹に差し出す。
「んー⋯結界自体はまだ無事だったけど、そろそろ張り替えるか強化した方が良いかもしれないね」
ちびりちびりとミルクを舐めながら答える吉光くん。
「そうか⋯なら、早めに修繕した方が良さそうだな」
言うが早いか、数日の内に結界の修繕をする準備をすると帰っていった。
さて、俺もそろそろお暇しようかな⋯
これからも歩くんが健やかで居られたらいいな
「また、いらしてくださいね?」と微笑む理さんに見送られて、俺は帰路に着いた。
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