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「ったく…あんまりツンツンしてると…アシスタント辞めるぞ?」
「辞めたきゃ辞めれば良い。一人の方が心が休まるしな」
「…ふーん…じゃあお世話になりました」
ガシッ
「……なに、この手は」
俺が視線を向けると、掴んでいた腕を紫乃は離す。
「…別に…」
「…じゃあお達者で。もう会うこともないと思うけど…」
ガシッ
俺が背を向けると腕を掴まれる。
「…なんなの、マジで。一緒にいて欲しいなら、いて欲しいって言えよ」
「……君がどうしても僕と一緒に居たいと言うなら居させてやってもいい」
「……さよなら」
ガシッ
「…腹が減った。物凄く腹が減って死にそうだ。美味しい肉じゃがが食べたい。心の優しい誰かが作ってくれたら良いんだが…」
……何だかなぁ…。
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