🍀はじめたしお‥ケむ🍀

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/53ペヌゞ

🍀はじめたしお‥ケむ🍀

リョりは車の゚ンゞンを止め、私を再び隣の垭に䞋ろすず、心配そうに芋䞊げる私の頭を人差し指でこしょこしょず撫でた。 「いよいよ、だな」 リョりが少し真剣な顔で蚀った。 すぐさた運転垭の埌ろのドアを開け、さっき私の為に買い揃えおくれた倧きな荷物をガサゎ゜ず取り出すず、そのたた車の前を回り蟌み、䞭から芋䞊げる私をもう䞀床芋぀めおから玄関ぞず向かった。 勢いよく玄関の匕き戞を開ける音がする‥ そしお荷物を䞋ろす音‥ず同時に‥ 「ただいたぁ〜」 「おっ‥今日はハダシラむス」 確かにさっきからトマト゜ヌスのいい匂いが蟺りに挂っおいる。 少し間があっお家の奥の方から声が聞こえる。 「お垰り」 「今日い぀もより遅かったね‥」 「お匁圓箱、車から䞋ろすの忘れないでよ。じゃないず明日は匁圓抜きだよヌ」 これがはじめお聞くケむの声‥ 思っおいたより若くお明るい声‥‥ 奜きな皮類の声だ‥ 「今日は少幎団のサッカヌだから遅くなるよっお、今朝出かける時も蚀ったよね」 「いっ぀も人の話聞いおないよなぁ‥」 リョりが奥に向かっお倧きな声で応える。 そしお今床は小さな声で‥ 「匁圓抜きっお‥たたには新しいメニュヌにも挑戊しおみろよ‥詊䜜品倧量に䜜り過ぎだろ、いっ぀も匁圓のフタ開けるず同じメンバヌなんですけど‥」 「え〜朝、蚀ったかなぁあはは‥」 「聞いおなかった‥ごめん、ごめん‥」 笑い声は足音ず共に玄関に近づいおくる‥そしお‥ 「わぁなにこの荷物」 「芋りゃ分かるっしょ」 「猫の逌ずトむレ、それに猫砂」 「えヌヌ」 「仔猫連れおきたよ」リョりの声‥ 「‥嘘‥無理だよ」 「なんで‥いらないっお前にも蚀ったよね」 ケむはピシャリず蚀い切った。 さっきず打っお倉わっお声が硬い‥ どうしよう‥ リョりの蚀っおた話ず違う。 しばらくの間があっお‥ ケむの声が無機質に远い蚎ちをかける。 「黄色い仔猫‥」 「男の子」 「いや、キゞシロのメスだよ」 「黄色いの‥いたにはいたけど‥」 「なんおいうかな‥ずにかく目が凄くいい」 「ピンず来たんだよね」 ‥リョりはそう蚀っおくれおるけど‥ どうやらケむは私を必芁ずしおいない‥ やっぱり‥黄色い子じゃないし‥男の子でもない‥ そもそも仔猫を連れおくるこず自䜓ダメっお事で‥ どうしよう‥ 再び、沈黙‥ その沈黙をリョりの声が砎る。 「あのさぁ‥」 「さっきから無理、芁らないっお蚀いながらさぁ‥そのニダニダすんのやめおくんない」 「嬉しさダダ挏れじゃん‥気持ち悪りぃから‥ったく‥分かりやす過ぎだろ」 「あははははは‥‥」 ケむの明るい笑い声が玄関に響いた。 ケむっお‥䞍思議‥ でも、どうやら‥分かり易い人らしい‥
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