琴音の休日

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今日は土曜日だ 学校に行かなくていいとなると心が休まる ただそん日ではあるが試練が待ち受けていた… それはついさっきの出来事だ コンコン 部屋のドアをノックされる音が聞こえる 「なに?」 「琴音?お使い頼めるかしら?」 「え…?お母さんは無理なの?」 「これから近所の方とお茶会なのよ、余ったお金で好きなもの食べていいから!お願いね?」 「え、ちょっと」 ガチャ! 返事をする暇もなくドアを閉められた 休日は私が絶対に暇だと思い込んでいるお母さんに少しだけイラついてしまう (どうしよう…買い物か…) もちろん学校に限らず色々な場所で雰囲気を感じ取る事が出来てしまう 特に人が多いショッピングセンターなどは言うなら私の天敵だ ヘッドホンをしていても声が大きい人や店員さんに話しかけられる時は取らなきゃいけないから辛い (彩暇かな?) 彩を無理矢理買い物に誘い気を紛らわせる作戦をとることにした プルルルル…プルルルル… 「はいはーい?愛しの彩ちゃんだよー?」 「あ、彩?お母さんに買い物頼まれたんだけど暇なら一緒にどう?」 「おぉ!琴音からデートのお誘いとは嬉しいね!もちろん行くよ!」 電話では雰囲気を感じ取ることは出来ない ただ何となく嬉しそうなのが伝わって来る 「待ち合わせって言ってもここら辺目印になるものないし、どうしようか」 「それなら琴音の家に行くよ!待っててね!」 ツーツー すぐ電話が切れてしまった 何となく人の話を最後まで聞かないのが私のお母さんに似ていて少し複雑だ
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