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ラッパの先のような物をつけた機関銃型のエネルギー捕獲機から、細くて鋭いイナズマが発射され、暗い空間をまばゆい光がまっすぐに突き進んだ。
そして、ロックオンされた見えない物体を取り巻くと、バチバチと音を立てて、激しく上下左右に振れたかと思うと、ラッパの先から捕獲機に吸い込まれていった。
「捕獲成功しました」
カイルの部下が大声で報告したので、カイルは次の命令を下す。
「これより、エネルギーのデジタル化開始、本部へ転送しろ」
捕獲機に繋がれたコードから取り入れられたエネルギーは、デジタル化するための装置の中で暴れているのか、映ったモニターにはそのエネルギーの波形が大きくうねっている。そしてデジタル化が進むと、疲れ果てて、命が尽きるように徐々に平らな波形になり、転送先へと消えていった。
「デジタル化完了。本部へ送信しました」
カイルの部下の声に、一緒に探索に来ていた者たちが色めき立った。
「おお!やった!新しい言霊を手にいれたぞ!」
「サランジェ博士おめでとうございます!」
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