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この内人の世界は人口を増やし過ぎないように、大罪を侵せばジェリーフィッシュ外にある施設への追放となる。
菌に耐性が無い内人が、自然界に放り出されたらどうなるか、考えるだけでも恐ろしいが、この島流しは、急激に襲う自然死という極刑にあたる。
そこには医者も薬も無く、アンドロイドが全てを片付けることになっている。
言霊通信社の技術を手に入れようとして、ベンにスパイになるように持ち掛けた黒田は、その事実が暴かれた今、極刑を避けるべく、きっと自分達を正当化するための手を打ってくるだろう。
良平も同じ思いなのか、しばらくは、新規の客だけでなく、普段から言霊を貸し出している企業にも気を付けなければいけないと、緊張感を隠せない様子でカイルに語った。
この数週間は、警察の事情徴収などでバタバタしていたが、悪いことばかりではなく、カイルと良平は、ついに言霊の愛歌の誕生に立ち会うことになった。
カイルと良平が話し合って出した案を、プログラマーたちが取り入れ、言霊増幅装置内で、立ったまま話をする従来の言霊とは違う機能を設けた。
成長する愛歌の特性を活かすため、空中でハイハイをしたり、座ったり、回ったりと、自由なポーズを取れるようにしたのだ。
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