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十三 社会人二年目春
日中でも、恵美さんといっしょに行った破廉恥な行為を思い出して顔が熱くなります。
その日も同僚と昼休みで外食していましたが、身体が熱くなって、同僚の話が聞けなくなりました。私は、駅前のステーションホテルのトイレの個室に入ると、全裸になってアソコに指を入れて慰めました。でも、気持ちは全然落ち着きません。
少し時間が経過し、私の隣の個室のドアが閉まり、その後、水洗をする音がして、個室から人が出ていきました。
私は朦朧としていました。私はフラフラと個室のロックを外すと、全裸のまま個室を出ました。
お化粧を直している女の人が、私の個室を開ける音に気付いて、私の方を振り向きました。
女性は中年で、スーツを着ていました。私に気づくと、「どうしたの」と大声をあげました。女性の表情を見て、私は自分が全裸でいる事に気づきました。裸足の足先から頭の頂点に電気が走るような痛みを感じました。私は我に返って、慌てて、個室に戻りました。
女の人は個室に戻った私に対して言いました。
「大丈夫なの、だれか呼んだ方がいい」
個室の中で私は火が出そうなほど恥ずかしくなりました。
「もう、構わないでください」
私のその言葉を最後に、女の人はそっとトイレを出ていきました。
私は個室で座り込んでいました。服を着てトイレを出たのは,ずっと後で、気持ちはすっかり落ち込んでいました。
その日、私は会社を早退し、恵美さんのマンションに行きました。玄関がオートロックになっているので中に入れません。しばらく待っていると、数人の住人が帰ってきました。
若い女性が、私を住人と思ったのか、私を玄関のロビーに入れてくれました。共用のソファーに座っていると、夜の八時くらいに恵美さんが帰ってきました。
「いつから、ここにいたの?」
恵美さんは驚いたようでした。私は本当の事が言えず、「ついさっきです」と言いました。恵美さんは私の前に仁王立ちになると、
「嘘を言わないで」と言い、呆れたように私を見た後、ため息をついて「目立つから部屋に来なさい」と私の手を取りました。
恵美さんの部屋に行くのは久しぶりでした。
その日、初めて、恵美さんの仕事部屋に入りました、部屋の中は乱雑で、床には製図用の紙やプリントされた写真が放置されていました。机の上にはマックが置かれていて、マックから伸びたケーブルには大きなスキャナがつながっていました。
椅子の上に置かれた雑誌を床に置いて、椅子に腰かけました。ランジェリーや雑貨などの通販雑誌でした。
恵美さんは床の上の雑誌を見ながら、「うちの会社で制作している雑誌よ。マダム向けの通販ね」と言うと、電源が入ったままのマックの画面を私に見せました。雑誌のレイアウトが画面に映っています。
「これ、今、編集中のやつ」と画面を指さします。
紫色のランジェリーを着た女性の写真が何十枚とありました。色んなポーズを取った写真やライティングを変えた写真がありました。ランジェリーのひらひらのフリルがとても可愛いのですが、レースが薄いので乳房が透けて見え、背中が大きく割れて地肌が丸見えでした。
「美由紀、こういうエロいの着てみたいでしょう、どの色が好き?」
私は小さな声で、「黒」と言いました。
恵美さんは私をソファーに座らせたまま、段ボール箱を隣室から持って来ました。箱の中には、たくさんのベビードールが入っていました。
「色違いとか、少しデザインが違うのもあるよ」
恵美さんは箱の中に手を入れます。
「黒のもあったよ」
恵美さんは黒のベビードールを箱から拾い上げると、私の胸に押し付けるように渡しました。恵美さんの期待に満ちた表情を見て、私は当然の事の様に、身に着けていた服をそそくさと脱いで、恵美さんの前で下着姿になるとベビードールを身に着けました。
「パンティも着替えてね」
恵美さんの声は弾んでいました。恵美さんは私が着替え終わると、「あ、エロい」と高い声を上げました。
鏡に映すと、その下着はカップルが夜の営みの前に気持ちを盛り上げるための道具でした。オッパイは透けて見えるし、丈が短いので下尻が出てしまいます。
「前みたいにふたりでお出かけしようか」
恵美さんのセリフを聞いて、私は心底から喜びました。あの時の全裸での散歩の興奮が身体に蘇ります。恵美さんはベビードール姿の私をロングカーディガンで覆いました。恵美さんのカーディガンの長さは私の太腿を隠すくらいまでありました。カーディガンの前を合わせると、パンティが見えません。恵美さんの後を追って、部屋をでました。
廊下を通って、エレベータを呼ぼうとした時、エレベータから女性が出てきました。恵美さんとその女性は普通に会釈をしました。私達はマンションを出ると、道に人がいないのを確かめて、駅の方に向かいました。
昼間は通行人が多いのですが、さすがにこの時間になると、だれも歩いていません。私は次第に大胆になってカーディガンの前を外して歩いていました。 一見、裾の短いワンピースで、背後から見ても背中と尻は隠れていました。
駅に近づくと、人の数は多くなり、ちらっと私を見る人もいましたが、それで終わりでした。声をかけてくる男性もいません。
「あまり反応ないね」
恵美さんは退屈そうに言いました。私たちは、駅前のロータリーに行きました。家路を急ぐ人ばかりでした。私たちはロータリーのベンチに腰を掛けました。恵美さんは私のベビードールを退屈そうに触り、「折角、エッチな格好をしたのにね」と言いました。
金曜日だったので、タクシー乗り場には終バスに遅れた人の列ができていました。バス乗り場のベンチを見ると、中年のセータの男性が座っているだけでした。
恵美さんはじっと男を見ていましたが、突然私の手を取って立ち上がりました。バス停のところの街燈が明るいので、ベビードールが透けて、地肌が透けて見えました。
私たちはバス停のベンチまで歩き、男の隣に腰かけました。男はチラっと私を見ましたが、私を商売女だと勘違いしたのか、面倒な奴に話しかけられたという表情をして、その場を立ち去りました。
恵美さんは、つまらなさそうに、舌打ちをしました。私は少しほっとしました。
恵美さんは、私のベビードールの下のパンティに手を伸ばしました。
「こんなものを付けているから、ダメなのよ」
恵美さんは乱暴に手を伸ばすと、ベビードールの下の手を入れて、パンティを引き下げます。私は脚を上げて、パンティを脱ぎました。
「いい表情になったわ」
恵美さんが微笑みます。恵美さんは獲物を探しました。恵美さんの私の手を強く握って合図を送りました。恵美さんが見ている方向を見ると、別のバス乗り場に紺の背広姿の男性がベンチに凭れ掛かるように座っていました。ベンチの背の陰になって気づきませんでした。
男は、横に押すとそのままベンチに寝てしまいそうな体勢でした。恵美さんは私のカーディガンを脱がせると、顎を突き出して、男の方に行けと黙って命令をしました。私は一人で男の座るベンチに向かいました。
私は男の横に座ると、白い太ももを露出しました。カーディガンが無いので、肩や太い腕が露出しています。紺の背広は、私の脚をじっと見ます。酔いのレベルが高いようで、
「ういい、足」という言葉も聞き取れない状況でした。
「足、好きですか?」
私は足を大きく組んで、股間まで露出しました。恵美さんがいつのまにか私たちの背後に回り込んで、私をじっと見ていました。
「好き、好きだよ、おお、おお」という言葉に、私の股間が熱くなりました。
紺の背広は、言葉だけでなく、露骨に私の太腿に手を伸ばしました。私は軽く手を取ると、「ダメよ」と言って押し戻しました。
男性は酔いが深く、身体が動かないようでした。いつの間にか私の背後に移動した恵美さんが、私の肩越しに男に話しかけました。
「こんなの好きでしょう」
恵美さんは私のベビードールの裾を捲り上げました。白い太ももから腰のあたりまで露出しました。アソコが丸見えです。私はドキッとしました。紺の背広は私の下半身を覗き込んできました。
「うえ、うおお」と言葉にならない叫びをあげて、男は私に寄りかかってきました。私は慌ててベンチを立ち上がりました。
男はまん丸とした目で、じっと私を見た後、大きな声を上げて立ち上がりました。足元はふらついています。私たちは男から逃げました。男は追って来ませんでした。なんだか楽しくで、二人で笑いました。
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