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四 高校生の時
実家は典型的なサラリーマン家庭です。父と母は職場での恋愛結婚で結ばれました。結婚後、母は専業主婦になり、父は事務職なので決まった時間に帰宅しました。
高校生になると、父の視線を感じました。父は、私の外出時、露出の高い服を着ると必ず小言を言いました。発育の良い私は、高校の時には立派な大人でした。
「あなたは、色白で、身長も高く、割とお尻や胸が大きいので、男が寄って来るのよ」と母に何回も言われました。
でも、露出の高い服を着ると、気持ちが昂ります。人の視線が嬉しいのです。女性の嫌なものを見た視線も、男性の舐めるような視線を感じると、体が痺れるのです。
家で着替える事ができないので、派手な格好をする時は、私は友人の順子の家で着替えて、街に出る様になりました。
順子の両親は共稼ぎで家にはいないので、順子の家は、私たちの秘密基地でした。小遣いで派手な服や、エッチな下着も買って順子の家に隠しました。その頃に買ったレースの肌が透けてみえるパンティが大好きでした。
こういう下着を着けて外出すると、誰も見ていないのに気分が高揚しました。次第に、エスカレートして、このパンティを履いて電車に乗りました。女子高生のスカートの丈は短く、電車やバスの座席に座ると、太腿が半分くらい露出します。正面に座っている人から、私の姿がどう見えているのかを想像しながら、眠ったふりをして、意識して左右の太腿を開けた事もありました。
ある日、学校帰り、順子と電車に乗った時、私たちの正面に男子高校生が座りました。しばらくすると、高校生は腰を座席の前方にずらし、上体を低く傾けて私のスカートの中を覗き込みました。
見られているという興奮で顔が熱くなった時、「美由紀、脚、脚」という順子の声に気持ちが引き戻されました。順子は、手を伸ばして、私のスカートの裾を直しました。
順子は怒ったように高校生を見ました。高校生は困ったような顔をして、姿勢を直しました。数駅過ぎて、高校生が電車を降りた時、
「あいつ、じっと、美由紀のスカートの中を覗いていた」という順子の言葉が聞こえましたが、私は何も答えませんでした。
私達は電車を降りて、駅前のファミレスのソファー席に並んで座りました。私の手を握りながら順子は言いました。
「美由紀って色が白いし、体がきれい。うらやましい」
順子の手は、私の膝から太腿に沿って、スカートの中に伸びて来ていました。ボックス席なので周囲からは見えません。
「そんなことないわ、順子の方が男子からも人気あるし」
私は順子の手を、脚を組み替えて押しのけました。
ウエイトレスが、パンケーキとドリンクバーのカップを持ってきました。順子がパンケーキをプラスチックのナイフで切り分けました。
順子は、フォークをパンケーキのひとつのかけらに刺すと、私の口元に差し出しました。私は馬鹿っぽく、魚が釣り餌に食いつくように口を開けました。
順子は身体を寄せて、私が食べる姿をじっと見つめました。
「さあ、これから私の家に来て、勉強ね」
順子の言葉を合図に、いつものように、コンビニで飲み物を買って、順子の家に行きました。勉強に飽きてしまうと、順子が私にキスをして、お互い制服を脱いで、体を抱き締め合いました。
少女同士のお遊びのような恋愛でした。順子は私の透けたパンティに気づいて、「エッチ」と笑って、優しく脱がせました。
「でも、美由紀は東京に行ってしまうのね」
順子は地元の大学への進学が推薦で決まり、私が志望している大学は東京の短大でした。
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