第2章 狙われている!

10/12
前へ
/32ページ
次へ
哲郎は小枝子の裸の肩に『おはよう』のキスをした。 小枝子は少し目を開けると微笑んで… 上掛けの中に再び入って行った。 陽が登り…小枝子は やっとシャワーを浴びる気になったらしい。 その後2時間かけてオシャレすると… 「どう?…… 」 小枝子は哲郎にポーズを決めてみた。 哲郎は朝食のクッキーを手に取りながら 「素敵だよ……。 ヨーロッパのお姫様みたいだ。」 と言い… 二人は腕を組んでホテルのカウンターを後にした。 「カルデラ北側にはイア(Οία)と言われる集落があって…「ブルードーム」と通称される教会や風車が有名だ。 サントリーニ島は…キクラデス諸島の中では、ミコノス島と並んで人気のある観光地でね、 リゾート地としても知られていて、洞窟住宅を改装したホテルや別荘が多く存在するんだ。 主な特産品は、レンズ豆。 ワインの産地としても知られているよ。 島にはワイナリーが多くて、白ワインやデザートワインの評価が高いんだ。」 「そうなんだあ…。 サエは お子ちゃま だから お酒呑めないけど、世の大人達が喜びそうな島って事だね…。 それにしても…ここの景色って…最高。」 「そういえば……ムラタさんは… …まだホテルかしら?」 「実は……北米に向かったプライベートジェット機が何かの原因で墜落してね…。 パラシュートで脱出して無事だったらしいんだけど……。」 「テツ…それって私達が行こうとしていた北米行きのジェット機…!!」 「ああ……奴等もお遊びじゃ無いらしい……。 それで、ムラタさんには情報収集してもらっているんだ…。」 お昼は。宿泊しているホテルで、 ムラタさんと一緒にランチを取った。 「ムラタさん……何か分かった?…… 」 「ええ……いろいろ事件を起こしてくれるので… 国際警察の捜査も進んでいて…… どうもハンマーヘッドと称する世界的テロ組織… みたいです。」  「ハンマーヘッドって鮫の一種だよね。 なんか怖そう……。」
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加