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大山哲郎は、今 退院した旨を会社に報告したが、
《大事を取って2~3日静養するように…。》
という会社指示だった。
「まあ…俺が居なくても全然困りゃしないだろうけどね……。」
哲郎はちょっと暗い表情を見せた。
「哲郎さんが大山グループの御曹司と知っていて大事を取ってくれって事なんじゃ無いですか?
私が哲郎さんの会社の社長なら、同じ指示を出しますもの…。」
「コイツう……分かったような事を言いやがって…。」
哲郎は小枝子の頭を取ってグリグリする真似をした。
「哲郎さんが笑ったあ~☆」
小枝子もお腹を抱えて笑い出した…。
「よし、今日から俺が兄貴でサエが妹な!」
「ええ~☆ 彼女じゃないんだあ~☆」
「はあ~? 10 年早いよ…。」
「じゃあ、二人で今日は東京トリップ(旅行)な!」
「はい、サエはカッコ良い兄貴が出来て幸せであります。」
「バカヤロー、調子こいてねえで行くぞ!」
二人は二人三脚のような密着した歩き方で
東京トリップに出発した。
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