鉱物の標本箱

月の沼

水面いっぱいに青白い月を映す沼。
底のほうには澱や泥が積もっている。
その中をかき分け、底に沈んだ原石を探す。
底をさらう手を、投げ捨てられたガラス片や金属片が容赦なく襲う。
水中には、今にも沈めようと待ち構えるバケモノがいるかもしれない。
それでも。
それでも僕は水に入ることをためらわないだろう。
バケモノに出くわしたら。
そうだな、足の1本でもくれてやろう。
原石を見つけることができるかも、見つけた原石が価値があるかは、磨いてみないと分からない。
それでも、僕はその水に入ることをためならわないだろう。

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あなたなら、どうしますか？