101人が本棚に入れています
本棚に追加
「華蓮は部活どうするの?」
「スポーツ苦手だから……文化にしようとは思うけどまだ決めてないかな」
先程から出てきている【友達】というのは、小学校からの友達である浅井華蓮。
彼女が私をこの大北ヶ丘高校に誘った人物であり、部活に関して悩んでいた私をある事に誘った人物でもあるのだ。
「あ、あそこにクラス分け貼ってあるよね!柚梨はやくっ!見よう見よう~」
生徒昇降口前に多くの生徒が集まっている。
貼り出されているのは恐らくクラス分けだろう。
「私は~、あここだ!」
浅井という名字は50音順にしては始めからすぐの場所になる。
やや見上げるような位置に紙が張り出されていても上の方なら見つけやすい。
「柚梨は??」
「ん…………っ、見えない……」
私はそこまで背が高いわけではないことや、男子生徒が前にいる関係もあって『柳瀬』という後半の方に存在する名前は見つけづらい。
背伸びをしてみるが人混みや背の高さには勝てない。
「あっ、あったあったよ!私と同じクラスだね」
華蓮は私が人混みに押し潰されそうになっている中、小柄なことを生かして前の方に紛れ込んでいたのだ。
そんなこともあったり、なかなか自分の下駄箱が見つからなかったりして私の高校生活は始まったのです。
最初のコメントを投稿しよう!